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- 2024年11月
みなさんは6月6日の夜中(6月7日の午前2時)に眠い目をこすりながらAppleのWorld Wide Developer Conference(WWDC)の基調講演(キーノートスピーチ)を見て興奮したのでしょうか。
実のところ、私はそのスピーチが始まる直前にベッドに入ってしまいました。いつもはAppleのイベントは目まぐるしい毎日の始まりでもあるので、準備に追われつつ、最後に「何か新しいことはないか」とスピーカー(主にSteve Jobs氏)の一言一言、スライドにも目をこらして見ているのですが、今回は「そのようなことがない」と事前に確認していたので、翌日の仕事にも差し障るということで休んでしまったのです。Appleファンとしては失格なのかもしれませんが、しっかりと睡眠を取ってからスピーチのビデオをじっくり見つつ、まとめられたニュースやブログなどを見た方が、実は早くよく分かったりするわけです。
今回はハードウェアの発表がなかった代わりに事前の予告通り、次期OSである「Lion」、iOSの次期バージョンである「iOS 5」、そしてMobileMeに置き換わるクラウドサービス「iCloud」が発表されました。それぞれAppleのビジネスの基幹となるべきソフトウェアとサービスなのですが、面白いことにAppleのサイトでは3つのうち「iCloud」をメインに据えています。現在のAppleの売上げの大半を占める「iOS」と「Mac OS X(Lion)」よりも新しいクラウドサービス「iCloud」に大きな期待をかけているという表われなのかもしれません。
たくさんの細かな機能が紹介されましたが、そこらへんはしっかりと記事にされているニュースサイトを見ていただくとして、私としては今回ひとつの大きな節目となるのは、すべてがワイヤレス化していくことだと感じました。iOSはMac/PCがなくてもアップデートや同期ができるようになり、ひとつのデバイスがケーブルで接続することなく、iCloudを通じて他のデバイスと同期していくようになるわけです。
過去にApple自身が唱えていたデジタルハブの中心として据えていたMacがiCloudに置き換わり、iOSデバイスがコンピューターに依存しなくなるという未来像は、ユーザーに新しいライフスタイルを提供してくれますが、上記のアイコンを見ても分かるとおり、Dockコネクターを通じて同期を行なうことが重要でなくなってきた場合に、端子としてのDockコネクターは今後あまり重要ではなくなる可能性が出てきたのではないかと感じました。つまり、Dockコネクターを中心に考えたアクセサリービジネスも曲がり角にさしかかってくるのではないかという、ほんの少し「恐れ」にも似た感覚です。
余談ですが、ちょうど本田 雅一(@rokuzouhonda)氏の最新著「これからスマートフォンが起こすこと。」を読了したばかりだったのですが、この本ではまさに今日発表されたことが起こるだろうと予測して書かれています。ずっと流れを追いかけてきて、この先を見通した場合には必然的に導かれる解なのかもしれませんが、ちょうど読み終わったところにそれがまさに現実として目の前に現われてきたのです。この本はタイムリーなことを書いていて、それが的確であり、近未来に対しても起こるであろうことが描かれているのですが、だからこそ、早く読む必要がありますので、ご興味がある方はすぐに手に入れることをお薦めします。だんだんと、この本のストーリーに沿ったことが起きてしまって、後でこの本に触れても新鮮味がなくなってしまう可能性があるからです。
Appleの見せてくれた新しい未来、7月のLionから始まり、秋のiOSとiCloudの本格始動まで、ほんの少しです。相変わらず、わくわくさせてくれますね。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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